オーストラリア各地を回る大型音楽フェスが、近年パース公演を組み込まないケースが目立っていると報じられています。背景には、都市間の距離が大きいことに加え、興行費用の上昇や、東部州に比べた市場規模の違いがあるとみられています。
今回の報道では、パースが「人気公演の空白地帯」になりつつあることへの地元音楽関係者の危機感が紹介されています。全国ツアー型のフェスは、移動や機材輸送、スタッフ確保などに大きな費用がかかります。西オーストラリア州は地理的に東部主要都市から離れているため、主催側にとっては日程や採算の調整が難しくなりやすいようです。特に物価や人件費が上がる局面では、その傾向がさらに強まるとみられます。
パース在住者にとっては、観たいアーティストの全国ツアーがあっても、シドニーやメルボルン、ブリスベンのみで開催され、州外へ遠征しなければならない場面が増えることになります。航空券や宿泊費まで含めると、娯楽費の負担は小さくありません。留学生やワーキングホリデー滞在中の人にとっても、気軽に大規模ライブ文化に触れにくい状況といえそうです。
一方で、地元側も手をこまねいているわけではないようです。報道では、パースのバンドや音楽関係者が、全国規模の大手フェスを待つだけでなく、地域発の仕組みを強める動きに目を向けているとされています。外から大型イベントを呼ぶことが難しいなら、地元アーティストの出演機会を増やし、コミュニティ単位で観客を育てる考え方です。小中規模のイベントや、地元会場を軸にした企画の積み重ねが、結果としてシーンの底上げにつながる可能性があります。
パースはもともと独自色の強い音楽都市として知られてきました。東部州から遠いという不利さはあるものの、その距離感が独特の文化やローカルシーンを育ててきた面もあります。日本人にとっても、英語学習や仕事だけでなく、現地のライブハウスや地域イベントに足を運ぶことは、パースの文化を身近に知るきっかけになります。大規模フェスの有無だけでなく、普段のローカル公演に目を向けると、違った楽しみ方が見つかるかもしれません。
今後も全国ツアー型イベントがパースをどう位置づけるかは不透明ですが、地元シーンの活性化が進めば、外部依存だけではない音楽環境づくりにつながりそうです。大物公演の誘致は簡単ではないとしても、地域に根ざした企画が増えることで、パースの音楽文化を支える裾野が広がることが期待されます。
※大型音楽祭、パース回避続くは、現時点で確認できる1件の情報源をもとに整理しています。続報や公式発表で内容が変わる場合があります。