オーストラリアで進む反ユダヤ主義に関する王立委員会の公聴会をめぐり、大学関係者の証言内容に大学界から懸念の声が出ています。15日付の報道では、キャンベラ大学の副学長を務めるビル・ショーテン氏が、大学部門から示された一部の証言について強い驚きを示したと伝えられました。
今回話題になっているのは、豪州の大学内でユダヤ系学生や教職員がどのような環境に置かれているのか、また大学側が差別や嫌がらせに十分対応してきたのか、という点です。王立委員会は重大な社会問題について事実関係や制度上の課題を整理するために設けられる調査の枠組みで、証言や提出資料を通じて実態把握が進められます。
報道によると、ショーテン氏は、公聴会で示された内容が自分の認識してきたオーストラリアや大学像とは大きく異なると受け止めた一方、当事者が公の場で声を上げている以上、大学側はその訴えを重く受け止める必要があるとの考えを示したとされています。単独ソースのため詳細の全体像は今後の追加報道を待つ必要がありますが、少なくとも大学現場での安全性や包摂性が改めて問われている構図です。
パースを含むオーストラリアの大学には、日本からの留学生、研究者、交換留学生、家族帯同の学生も多く在籍しています。そのため今回の議論は、ユダヤ系コミュニティに限らず、キャンパスで宗教・民族・政治的立場の違いをどう扱うかという、より広い学生生活の問題として受け止める必要があります。特に海外で学ぶ日本人にとっては、授業内外で中東情勢など国際問題が話題になる場面もあり、自分の意見表明の仕方や、他者への配慮、大学の相談窓口の使い方を確認しておくことが大切です。
大学側に求められるのは、表現の自由や学内での議論の場を守りながら、差別的言動や威圧、嫌がらせを放置しないことです。学生向けの行動規範、通報制度、カウンセリング、宗教・文化的背景に配慮した支援体制が実効的に機能しているかどうかも、今後の焦点になりそうです。
現時点では、公聴会での証言を受けて大学界全体への視線が強まっている段階とみられます。パース在住や渡航予定の日本人で、大学進学や留学を考えている人は、学費やランキングだけでなく、キャンパスの安全対策、ハラスメント相談窓口、多文化共生に関する大学の方針もあわせて確認しておくと安心です。今後、公聴会の進展や各大学の対応方針がさらに報じられる可能性があります。
※豪大学の反ユダヤ調査は、現時点で確認できる1件の情報源をもとに整理しています。続報や公式発表で内容が変わる場合があります。