オーストラリアでは、家庭の庭や身近な屋外用品が原因で、野生動物が絡まってけがをしたり、命を落としたりするケースが毎年多く報じられています。今回の報道では、果樹用のネット、フェンス、釣り糸など、日常的に使われるものが在来動物にとって危険になりうることが改めて紹介されました。単独ソースの報道によると、こうした“絡まり事故”は一部の州だけでも年間で相当数にのぼるとされています。

特に被害を受けやすいのは、鳥類、コウモリ、ポッサム、爬虫類などです。飛んだり登ったり、細いすき間を通り抜けたりする動物ほど、ゆるい網や放置されたひも状のものに引っかかりやすいとみられます。庭に設置した果樹ネットがたるんでいたり、古いフェンスの一部がめくれていたり、使い終えた釣り糸が水辺や岸に残っていたりすると、動物が自力で抜け出せなくなることがあります。けがだけでなく、長時間動けなくなることで衰弱するおそれもあります。

パース周辺でも、住宅地の庭木や公園、川沿い、海辺などで野生動物を見かける機会は珍しくありません。日本から来たばかりの人にとっては、家の庭や近所で野生の鳥やポッサム、時期によってはコウモリを見ること自体が新鮮かもしれませんが、そのぶん住環境の整え方が動物に与える影響も小さくありません。家庭菜園や果樹を育てる人、週末に釣りを楽しむ人は、とくに気をつけたい話題です。

日常生活でできる対策としては、まず庭のネットやロープ類を見直すことが挙げられます。果樹を守るネットを使う場合は、動物が頭や翼、足を入れにくいものを選び、たるみが出ないように張ることが重要です。使わないときは外して片づけ、地面に垂らしたままにしないことも基本です。フェンスやワイヤーも、ほつれや穴、飛び出した部分がないか定期的に確認すると安心です。

また、釣りのあとに糸やフックをそのまま残さないことも大切です。短い糸でも鳥や海の生き物に絡むおそれがあり、見えにくい場所ほど回収漏れが起きやすくなります。海辺や川辺でのレジャーが身近なパースでは、自分が出したごみを持ち帰るだけでなく、危険になりそうな糸くずや輪状のプラスチック類を見つけたら安全な範囲で片づける意識が役立ちます。

もし動物が実際に絡まっているのを見つけた場合は、むやみに素手で近づかないことも重要です。くちばしや爪で抵抗することがあり、コウモリなど一部の動物は感染症対策の観点からも一般の人が直接扱わないほうがよいとされています。まずは距離を保ち、可能であれば場所を確認したうえで、州の野生動物救護団体や動物保護の窓口に連絡するのが基本的な対応です。道路脇や自宅敷地内で見つけた場合も、自己判断で無理に切り離そうとせず、専門家の指示を仰ぐのが安全です。

今回の話題は大きな災害や突発的な事故ではありませんが、暮らしの中の小さな不注意が積み重なって起きる環境問題として受け止める必要がありそうです。庭づくりやアウトドアの習慣を少し見直すだけでも、身近な野生動物へのリスクは減らせます。パースでの生活に慣れてくると、便利さを優先して屋外に物を置きっぱなしにしがちですが、在来動物と近くで暮らす地域だからこそ、身の回りの“絡まりやすい物”を増やさない工夫が求められています。

※身近な網やひもに注意は、現時点で確認できる1件の情報源をもとに整理しています。続報や公式発表で内容が変わる場合があります。

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