ビクトリア州ミルデューラで、100年以上前に始まった珍しい住宅の仕組みが、今も地域の学校財源に関わっていると報じられています。ABC News Australiaによると、この制度は入植期に地域づくりを進める中で設けられ、住宅用地の利用から得られる収入が地元の学校支援につながる形になっているようです。
一般的に住宅を買うというと、土地と建物をまとめて所有する形を思い浮かべる人が多いですが、今回の話題はそれとは少し異なります。報道によれば、対象となる土地では、居住者や所有者が通常の完全所有とは違う契約形態で住まいを持ち、定期的な支払いの一部が教育目的に回る仕組みが続いているとのことです。制度の成り立ちには、開拓初期の地域で学校運営の安定財源をどう確保するかという背景があったとみられます。
オーストラリアでは州や地域によって土地権利の仕組みが異なり、購入時に「フリーホールド(完全所有)」なのか、借地に近い権利なのかで条件が変わることがあります。今回のミルデューラの事例はかなり特殊ですが、住宅価格や家賃だけでなく、土地そのものの権利関係が暮らしや資産価値に影響するという点では、多くの地域に共通するテーマともいえます。
パース在住の日本人や、これからオーストラリアで住まい探しをする人にとっても、こうしたニュースは他人事ではありません。西オーストラリア州でも、物件を探す際には建物の状態だけでなく、土地タイトルの種類、地代や管理費の有無、売却時の条件、金融機関の融資対象になりやすいかどうかなど、確認すべき点がいくつもあります。契約書の用語は州ごとに違う場合もあるため、広告だけで判断せず、売買契約や賃貸契約の前に不動産業者や専門家へ確認することが大切です。
また、学校財源を地域の土地制度と結びつける発想は、今の住宅政策を考えるうえでも興味深い点です。住宅不足や生活費の上昇が続く中、住まいに関する制度は単に「買えるか・借りられるか」だけでなく、地域インフラや教育をどう支えるかという問題ともつながっています。今回報じられた制度は歴史的な経緯を持つ単独ソースの事例ですが、オーストラリアの住宅市場には、地域ごとに背景の異なる仕組みが残っていることを示す話として注目されます。
現時点で報じられている範囲では、ミルデューラのこの制度は長い歴史を持ちながら、現在の住民や不動産取引の現場でも独特の位置づけを保っているようです。住宅購入を検討している人は、価格や立地だけでなく、「何を所有し、何に対して支払いをしているのか」を細かく確認することが、後のトラブル回避につながりそうです。
※学校財源支える住宅制度は、現時点で確認できる1件の情報源をもとに整理しています。続報や公式発表で内容が変わる場合があります。