パース通信|Duke in Perth|


パース、巷の噂 其の2

オーストラリアは日本人の若者の留学先、ワーキングホリディ渡航先として、いつも

人気の高い国です.パースにも沢山の学生さん、ワーホリさんがやって来られます.

今時の若い連中はあーだ、こーだと、年寄りの常套文句を言いたくないのですが、

がっかりする話や、開いた口が塞がらない事が絶えません。

  
若い人なんだから貧乏旅行も結構です.一所懸命、低予算でもやり繰りしている

姿には清清しい印象もおぼえます.だけど金が無いからといって、当地の救世軍の

炊き出しに、現地のホームレスと混じって並ぶのは止めて欲しいのです.

現地の人は、不幸にも家族や健康や運に恵まれず、やむを得ず列に並んでいる

のです.利用できるものは何でもという考え方は、甘ったれの論理、恥知らずの

破廉恥漢だという事が分からないのですかね.

本当に食うにも困ったら日本領事館にでも駆け込めば、邦人の緊急保護という

ことで、きっと助けてくれると思います.それとも、日本領事館は日本からやって

くる政治家や、同僚の高級官僚たちのお世話で、貧乏人の個人的な問題の

お世話まで、できませんと断るかしら.


そういえば、最近東の州からやってきた、若い女の子から、ある人が聞いた話

なのですが、彼女は彼の地で知り合いの中国人とのお金に関するトラブルに

会い、困って領事館に相談しに行きました.

応対した領事は親切にも彼女を自宅まで連れて帰り、匿ってくれたのです. 

独身か単身赴任か分からないのですが、一人住まいの豪勢な家で、彼女は

親切な人に助けてもらってラッキーと喜んでおったそうです.
ところが君子は

よく豹変するものです.彼氏は 「僕がいなかったら、君は大変なことになった

んだよ」 と恩着せがましく、不純異性交遊を迫ったそうです.
 

しかし、この話は彼女からの一方的被害者としてのストーリーなのです.

実際は、彼女のほうが言い寄って振られての、意趣返しの作り話かもしれ

ないし、真相は分かりません


領事館と言う公的な機関の噂なので、真実を追究して藪から蛇を出しても

不味いですし、名誉毀損で訴えられても困るので、本当にあったような嘘

みたいなお話としてお受け取りください.



また、逆に真面目なワーホリの若者を騙して、只働きさせる酷い人もいる

ので気をつけてください
 聞いた噂によると、当社で無給で働いてもらう

代わりに、永住ビザの取得のお世話を考えましょうと、季節的に忙しい

期間に若い人を勧誘するのです. 忙しい時期が過ぎて一段落すると、

残念だけど君の条件だと永住ビザは難しいで、結局何ヶ月か只働きさせ

られてバイバイとなるそうです. 

夢を与え無給で働かせ利用する手口はかなり悪質だと思います.

うまい話には簡単に乗らないように気をつけましょうね.



日本で所謂問題児と称される子供を、パースに送り込み現地の学校で

教育を受けさせ、更生させようという、虫のいい考えを持つ親がいます.

特に親が社会的に地位が高く、仕事が忙しくて子供の世話、面倒まで

手が回らんといった家庭の場合、子供にとっては体の良い島流しみたい

なものです.

日本に居た時に、親から甘やかされて育った悪がきの弱虫が、言葉も

通じない外国に来て改心して良い子になる確率は、ほぼゼロに等しい

と思いませんか.大会社のお偉いさんの悪がきのお世話を、押し付け

られた現地駐在員の方のご苦労を思うと、深い同情の念に耐えません.

自分のガキの面倒は他人に任せずに、自分で見るのが本当の親と

しての愛情ではないでしょうか.

私の場合は失敗の多い人生稼業を、隠さずに娘達に見せたおかげで

この人のように生きていくと駄目になるという、優秀な反面教師として

の評価を、頂いておるのではないかと思っております.


2001/03/03