パース通信 |Duke in Perth|

               何故パースに住み着いちゃったのか?                    


 デュークは1988年4月に東京からパースへ移り住み、それから今日現在にいたる迄

当地で暮らしております.もともと能転気な性格で、確たる理由も無く、地震が怖いの、

日本の社会システムが気に入らないのと、自分勝手な理由をつけて、家族の承諾も十分

に取らず強引に引っ越してまいりました.
     
   
 日本にいたときは、エバッテイル下っ端市役所職員から高級官僚、医者、警察官、学校

の先生、金貸しの癖に偉そうな顔をしている銀行員、そういう連中と良く衝突して、こちら

一般庶民代表はいつも煮え湯を飲まされていました.(もしこのHPに来られたお客様の中

に上記の職業の方がいたらどうぞ誤解しないで下さい.貴方はきっとエバッテイナイ善良で

有能な官吏であり、頼りになるお医者様、正義の味方警察官、熱血の教育者、そして中小

企業、庶民の味方の銀行マンだと信じてます.)

 現在では皆さん化けの皮をはがされ、以前よりは、お役所や警察署、大病院、有名校、

一流企業など、エバッテイルいる人の多い所も、表向きには、少しは風通しや態度もよく

なったようには見えますけどね.油断してはいけませんよ.
     
   
 そんな訳でパースに期待してやって来たのですが、ここも大して日本と変わりなく、政治家

は皆嘘つきで、弁護士はライセンスド嘘つき、お店の店員はやる気の無い馬鹿ばかりと、

どこの国に行っても、本当に親切な人、心の真っ当な人物に出会うのは至難の業ですね.
     
   
 オーストラリアは多文化共存主義と申しましょうか、世界中からの移民を受け入れ、

又難民についてもその受け入れを十分考慮するという、一見格好よいヒューマニストの

姿勢をとっております.しかし本音は、お金持ちか技術をもっている若い人を歓迎し、

貧乏な年寄りは当然の事、若くても貧乏人や未熟練技術者は、何処か他の国に行き

なさいというところでしょう.
  
   
 最近は東洋人や中近東の人達の移民数も増えてはきましたが、住民の主流はやはり

白人で西洋文化中心の世界、ウエストミンスター制度の国であることは否定できません. 

 それでも実際住んでみると、白人の中にも良いやつは沢山いるし、同朋の日本人の

なかにも、酷い奴は腐るほどいるし、ずるっこいと言われるチャイニーズやインド人でも

立派な人も(たま〜には)います.こうして見てみると人種や肌の色は人間同士の付き

合いには、重要なファクターでないとつくづく実感しますネ.

  
 私は間違っているかもしれませんが、人口の多い人種(中国人、インド人、日本人も入る)

は生きていく上で競争が激しいのでどんどんズルクなっていき、ズルイ人の絶対数が

多いのではないかと思っています. デュークの人間ココローチ説です.

  
 個人的にはパースに14年も住んでいますと、それなりに愛郷心と言おうか、この土地、

人々に愛着を感じてきて、もうここに骨を埋めても良いかなの心境になって参りました.

 オーストラリアは、ラッキイカントリーであるが故、向上心の少ない国民性であるとか、

大いなる田舎国だから一部の無教養なRACISTがのさばっているとか、どうしても悪いと

ころばかりに目が行ってしまう傾向が有ります. しかし私自身が体験した範囲では、この

国は病人や年寄り、身体や精神にハンデを持っている人に対しては至れり尽せりで誠に

優しい.

  
 私も当地に来てから風疹にかかって40度以上の高熱が出て緊急入院したり、股関節を

人造骨に取り替える Hip Joint Replacement Operation 等で何度かの入院の経験が

あります.この体験談は又、詳しく書くつもりですが、一言でいえばこちらの医療では患者

は大切なお客様です.私だけが特別扱いされたとは思いませんが、医者、看護婦、病院

職員、皆親身に面倒見てくれます.死ぬときはやっぱりパースがいいなとその時実感した

わけです.
   
 
 当地で股関節手術をする前に、一応、日本のその道の権威と呼ばれる医者に、知り合い

を通じて問い合わせたのですが、医者個人に対する謝礼で50万円は包んで欲しいと

言われ、それプラス入院費用、手術代、何だかんだで100万円とのことでした.

 パースで手術すれば、その半分の費用で、豪華な個室を与えられ、美人で優しい看護婦

が面倒を見てくれます.医者も手術代以外は何も請求しません.

   
 退院後、傷が癒えてから、日本レストランにファミリードクター共々、執刀医をご招待して、

お礼の気持ちを示しましたが大変喜んでくれました. 医は算術の日本の銭ゲバ医者に

爪の垢を煎じて飲ませたいものです.病院や老人ホーム、ホスピスは追々このHPで紹介

していきますのでお楽しみに.
   
 以上のような、よく自分でも訳がわからない理由とか経緯でパースに住み着いちゃった

訳です.それに豪州国籍を取得したら、領事館から日本国籍をギブアップせよとの手紙

が来て、仕方なく国籍喪失届を提出し、それ以降、残念ながら日本国非国民になって

しまいました.日本の国籍棄てたくなかったけど、日本は二重国籍認めていない後進国

だから、まあ仕方ないか.

  

2001/01/22

 
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