オージー・ワイルドライフ診療日記 第82回ひな鳥を保護しないで
保護されて持ち込まれたひな鳥
春から夏にかけては、巣立ちを迎える前のひな鳥がたくさん保護されてきます。卵から孵かえったひなは、巣の中で親鳥が与えてくれる餌を食べて成長し、自分の体重を支えられる脚力が付くと巣から出始めます。羽は生えそろっていないため、木の上から飛び降りてしまうと巣には戻れず、1~2週間は地面で過ごすことになります...
オージー・ワイルドライフ診療日記 第81回孤児となった赤ちゃんコウモリ
保護された赤ちゃんコウモリ
夏に向け日が長くなり、夕方、たくさんのコウモリが空高く飛ぶ様子が見られます。ゴールドコーストに多いクロオオコウモリ(Blackflying fox)とハイガシラオオコウモリ(Greyheaded flyingfox)は例年11月ごろに出産シーズンを迎え、生後間もない赤ちゃんは...
オージー・ワイルドライフ診療日記 第80回みなしごコアラのブロンティ
保護されて間もないころのブロンティ
新型コロナウイルス感染症による行動規制や外出制限が敷かれる中、幸い、カランビン・ワイルドライフ病院では、病院に出入りする人数が制限された他はほぼ通常通りに業務を続けることができました。交通量が大幅に減ったおかげで、自動車事故によりケガを負う野生動物も減るかと期待しましたが、それは叶いませ...
第78回
雨に流された淡水の亀
山火事や干ばつが続いてから一転して2月、クイーンズランド州南東部とニュー・サウス・ウェールズ州北東部は集中豪雨に見舞われました。雨が降っている日は、外に出かける人が少ないせいか保護される動物が少なく、病院は静かになるのですが、雨が上がってからが大変です。カランビン野生動物病院で治療を受ける動物は普通1日に40匹ほどですが、雨が上がった翌日に保護された動物の数は9...
第78回
雨に流された淡水の亀
山火事や干ばつが続いてから一転して2月、クイーンズランド州南東部とニュー・サウス・ウェールズ州北東部は集中豪雨に見舞われました。雨が降っている日は、外に出かける人が少ないせいか保護される動物が少なく、病院は静かになるのですが、雨が上がってからが大変です。カランビン野生動物病院で治療を受ける動物は普通1日に40匹ほどですが、雨が上がった翌日に保護された動物の数は9...
第74回
ブッシュファイアの被害者たち
9月初旬、クイーンズランド州南部のあちこちで大規模な山火事が起こりました。山火事が起きてしまう主な要因として、落雷やユーカリの倒木による摩擦熱が挙げられますが、放火が原因の場合もあります。ユーカリに含まれる油分に引火し、春先の突然の気温上昇、突風、湿度の低下などの気候条件が重なって、ゴールドコーストでは歴史上最悪と言われる規模に及びました。
保護され...